そもそもMacにTouch IDは有用なのか--Magic KeyboardにTouch IDがついたぞー
2015年に発売された「Magic Keyboard」は、リチウムイオンバッテリ内蔵、充電ポートにLightningコネクタを採用したApple純正のワイヤレスキーボードです。それがついに6年ぶりにアップデート。2021年、M1 iMacとともにTouch ID内蔵のMagic Keyboardが登場しました。あれから3ヶ月後、ようやくApple Storeなどで単品版も販売が開始されたのでした。これを受けて私もM1 Mac miniのお供にと、早速ポチッと購入することにしました。
テンキーレスモデルを選んだ理由は
1st generationと2nd generationの主な違いは、
- デザイン
- Touch ID内蔵
- キーアサイン変更(F4-F6)
など。ちなみにTouch IDが使えるのはApple Sillicon Macに限ります。
製品 | 型番 | 価格 |
---|---|---|
Magic Keyboard | MK2A3J/A | ¥10,800 |
Magic Keyboard テンキー付き | MQ052J/A | ¥13,800 |
Touch ID搭載 Magic Keyboard | MK293J/A | ¥15,800 |
Touch ID搭載 Magic Keyboard テンキー付き | MK2C3J/A | ¥18,800 |
各配列別に、TouchIDの有無とテンキーの有無で4モデルが用意されています。
今回私が入手したものは、Touch ID内蔵かつテンキーレスのタイプ。
テンキーは仕事では非常によく使いますけども、個人の用途ではあまり使う機会がなく、センターポジションも左にずれてしまいますし、価格差も考えると、テンキー付きのメリットよりもデメリットの方が大きいと思いました。ですが、テンキーレスにした最大の理由は、他にありまして。
それは、これまで使っていたMagic Keyboard専用のスタンドが使えなくなるということを心配したためです。
Samdiというメーカーのスタンドなのですが、すでにAmazonでは入手困難になっています。
このスタンドによって傾斜が生まれ、入力しやすくなります。竹のような素材で触り心地もよく、所有感も損なわないので気に入っていたので、これを継続して使いたいな、と。
実際に到着したものをはめてみたところ、ボディサイズに変更がなかったのか、特に問題なくそのまま使えています。
肝心の使い勝手はあまり変わらず
修飾キーなどがリサイズされたり、といった違いはあれど、すぐに慣れました。一番大事なポイントとして、実際の使用感はそんなに変わらないですね。無理に買い換える必要もないでしょう笑
できることがないかと言うと、やはりTouch ID。Touch IDでできることは5つあり、設定アプリを見るとわかります。
このキーボードをセッティングすると、Mac miniの設定アプリ内にTouch IDの設定画面が追加されます。
「Macのロックの解除」は、起動直後以外で有効です。起動直後でも有効だと嬉しいのですが。
続いて「Apple Pay」。これはMacでは試したことがない機能のひとつです。決済の承認で使うものですね。同様に、3つ目の「iTunes Store、App Store、及びApple Books」も、各ストアでのコンテンツの購入の承認で使うものです。Mac App Storeで使ってみてますが、まあ、Appleパスワード入力とさほど体感上の手間は変わらないですね笑
4つ目の「パスワードの自動入力」。これが最も利用頻度が高いものですね。Touch IDが有効化されていないと、iCloudパスワードの情報を自動的に挿入してくれてますが、Touch IDが使える場合は、都度Touch IDの認証が求められます。認証されないと自動パスワード入力されないので、セキュリティが向上しているといえます。
が、まあこれもちょっと面倒ですよね。ネットサーフィン中にパスワード入力を行う際、通常ユーザはマウスを握っているはずです。パスワード入力時に毎回Touch IDセンサーボタンの上に指を乗せるためのはかなり大きなアクションが必要で、煩わしい。Touch IDセンサーはマウス側に付いているとなお良いのですが笑
とはいえ、私のお気に入りのMX Master 3にTouch IDがつくはずもなく、ないものねだりですね。
最後に「ファストユーザスイッチにTouch IDセンサを使用」ですが、これはmac OSのアカウント切り替え時にTouch IDが使えるというものです。アカウントは一つしかありませんが、家族で共有しているmacデバイスでしたら、有効な機能なのでしょうね。
まとめ
ということで、Touch ID搭載によってセキュリティは向上するも、今の私の使い方(個人の書斎があり、他人からMacにアクセスされることをあまり想定されない)では、特に良くなったと感じられるポイントは見つけられませんでした。
とはいえ、久々のMagic Keyboardのアップデートですから、この祭りに参加しないわけにはいかないですよね。
なんとなく私が購入してきたAppleアクセサリはよく壊れてますが、5年経った第1世代のMagic Keyboardもまだまだ現役で使えていて丈夫。特に頻繁にアップデートするものでもありませんから、まあ良いかなと。iPadでも使えますし。
次期モデルでは、USB-Cへの切り替えをお願いしたいのと、角度をつけられるようにしてほしいかな。
すでに完成されているので、あまり大きくかえる必要性は感じられないです。iMac Proと一緒に登場したブラックカラーがなくなってしまったので、そっちも復活してほしいところ(できればiMacと同じくいろんなカラーに対応してほしいですが)。
それよりもMagic Mouseくん、君こそ進化が必要だ。
ちなみに、Touch ID内蔵のMacは、会社から支給された「MacBook Air」の2020年モデル(インテルCPUが搭載された最後のMacBook Air)で実際に体験済みのため、予想通りの結果でした。 触ったばかりは「お〜」と思ってましたが、ブラインドタッチができる人なら物理キーボードがあればある程度長いパスワードもささっと入力できてしまいますから。まあ、キーボードがあっても煩わしく思えるくらいユーザパスワードをめちゃくちゃ長いパスワードに変更すれば、恩恵を感じられるのかもしれないですね笑